お知らせ

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himari中学2年最後の春休みにインドへ行ってきました。
                                  3年2組 大浦 向日葵
中2の夏に「私は13歳、学校に行けずに花嫁になる」という本を読み、未来を奪われる女の子たちが世界中にいることを知りました。世界にはたくさんの女の子は差別や風習、貧困で苦しい思いをしています。また日本でも格差や貧困が広がっています。
同じ世代の女の子たちがどんな環境で生きているのか、実際に自分に何かできないかと多くの国の中からまずは同じアジアであるインドへ行くことに決めました。そして、インドのある学校へ直接連絡をし、私はボランティアができることになったのです。私の熱い思いに2年1組のクラスメイトが賛同してくれ、9Kgの物資とみんなの笑顔写真とメッセージを無事に届けることができました。

himari4himari5インドのデリー空港に真夜中の12時5分に着きました。空港はきれいだったので、インドは危険というイメージが少し消え、安心しましたが、外に出るとヒンディー語が飛び交い、野良犬が多く、真夜中なのにクラクションはなりっぱなしで、車は渋滞で驚きの連続でした。そして10分ぐらいするとガイドさんと会えてホットしました。ホテルに着くと、シャワーを浴びました。が、しかしお湯が出ず、水シャワー。疲れていたのでその日はもう寝ることにしました。

himari7himari9そして翌日。オールドデリーにいきました。そこは、私の中で一番怖かった都市です。道端にゴミが散乱していて、悪臭、道路に人が寝ていたり、車が通っているのに道を横断しないといけなかったり、車も自転車もトゥクトゥクも人も牛も豚も犬も同じ道を通るのです。

カースト制度は世界中からも非難を受けているヒンドゥー教に強く結びついた差別です。そのほかにダウリーという結婚持参金というものも女の子を苦しめている一つです。結婚適齢期は18歳~25歳です。結婚は同じ身分同志のお見合い形式です。若いほど安い金額でいいのでできるだけ早く家をでるように仕向けられます。結婚持参金が少ないといじめられたり、自殺に追い込んだりして焼かれて殺されてします。
インドは男尊女卑で、一番下の階級の人は人として扱わなくていいような社会なのです。事件に巻き込まれても泣き寝入りしたり、死人に口なしという処理をされることもあるのです。

DSC_0696マザーベイビースクールはガンジス河を渡ったところにあります。ガンジス河を渡った地域は、インド人でも汚れた町、そこに行くと災いが起きる。というように思われている地域です。だから、その地域に住んでいる人のほとんどがシュードラ以下の階級の人たちです。「ナマステー」と挨拶をして教室をのぞいてみると、みんな熱心に数学の勉強をしていました。マザーベイビースクールは3歳~15歳の子供たち40人が通っています。そのこどもたちはみんな不可触民の子どもたちです。不可触民の仕事は、排泄物処理、道の掃除だから勉強は必要ないと思っている親がいます。だから、学校に通わせてもらえない子が多いです。また通わせたとしても、学用品が買えなかったりして続けられないからです。だから、ここでは日本から物資を集めて学用品などを無料で提供しているのです。子どもたちに自分の夢を聞いてみると、警察官、先生、ITの仕事、医者などでした。誰一人、排泄物処理の仕事や、道の掃除の仕事をしたいという夢はありませんでした。学校の期待の星であるニーシャに聞いてみると、「私の夢は警察官。そのために勉強を一生懸命してるし、勉強は大好き。そして警察官になったら、インドを変えたいの。」と話してくれました。私は、そのことを聞いて涙がこぼれました。こんなに必死になって勉強して国を変えたいって思っているなんてすごいとおもいました。そしてわたしは、ニーシャにその夢を絶対に叶えてほしいと伝えました。この子どもたちのために何か力になりたいと思いました。次に会うときは、ニーシャの成長とニーシャの夢の可能性を楽しみにしています。
DSC_0710不可触民の女の子はこういった背景があるから、必死に勉強しています。インドにITやエンジニアの優秀な人材が多いのは昔からない職業なので、カースト制度(職業が決まってる)の差別を逃れることができるからだったのです。

himari8いかかでしたか?インドはネットや本などで見ていただくとよくわかると思いますが、中学生が安心して行けるような国では決してありません。安易にボランティアに行くと出かけていくにはとても危険だったと今は思います。しかし、皆さんからの愛のある9kgの物資を届けたいという強い気持ちがいろいろな方に守られ、エスコートが付いたり、マザーベイビースクールの林さんも信頼できるドライバーを手配してくれたり幸運な旅となりました。